2009年度「日創研経営研究会 本部会長方針」
本部会長 田舞徳太郎
「ありがとう経営・増益経営の推進」
中小企業受難の雲行きは、私が予想した以上に悪化しています。原油高に伴う原価の異常な高騰、材料不足、労務問題の中小企業における対策の遅れなど、我々を取り巻く外部環境の激変は、バブル崩壊の時以上に深刻な問題です。
まさに、各地経営研究会の全会員が率先して、小異を捨てて大同に立ち、真剣に学んでいかなければ、経営研究会の存在理由そのものが問われます。まだまだ5年先の自社の姿を真剣に考える人たちが少ないことは、私自身のリーダーシップが問われているものと真摯に受けとめています。
2007年の方針は「理念と経営戦略のマッチングを急ごう」でした。2008年は「社長力・管理力・現場力の三位一体を通した増益経営」であり、こうした方針を素直に解釈して取り組まれた方々の、業績向上の報告を聞くにつけ、あらためて本部会長方針の重要性を痛感しています。
そうした一連の流れを受けて、2009年度は、「ありがとう経営・増益経営の推進」を掲げて、更に前向きに取り組んでいきます。特に日本国家のマインドがおかしくなり人生を悲観する人達が増えていますが、理由は、将来に対する夢が希薄になったからだと言われます。同様にこうした中小企業受難の時代には、我々の職場のモティベーションは下がり、雰囲気は全体に沈滞化してきます。そして、離職、権利の主張による訴訟、個人主義的発想などが蔓延し、おそらく労務倒産や、廃業、企業の売却、清算などが増えてくるものと考えられます。
本年(2008年度)は、日創研そのものが問題の先取りとして、「ありがとう経営・増益経営キャンペーン」を行ないましたが、その効果の大きさに驚いています。実際に、色々なツール(教材)を活用されたり、社内に、「経営に矛先を向けたコミュニティ」をつくり上げた会社は、業績面でも社風面でも良好な状態が続いており、中小企業でも、最高益や増収増益を記録的に達成したところが多くあります。
特に各地経営研究会に提案させて頂いた、「6時間セミナー」を開催された経営研究会のご意見を伺うと、マネーメイクを超えて、経営研究会として開催して良かったというご評価を頂いています。2009年度も、「6時間セミナーの開催」「こころに残るありがとう体験談募集」「ありがとう卓越経営大賞」「社内の潜在能力を引き出そうビデオ」「特別研修」など、色々な企画をしていき、経営研究会の「ありがとう経営・増益経営の推進」のバックアップに取り組んでまいります。
また、公式教材活用委員会の強化や、経営相談特別委員会の効果的な効率運営等により、成長発展を阻害するもの、進歩の妨げになっている諸問題の解決にも取り組んで参ります。
私は下記の文章を2008年の方針で述べています。
「多くの各地委員長や役員の方々が、理念と戦略ワンポイントセミナーで学ばれましたが、そうした内容や事柄にふれられた方々は、中小企業の活性化の道のりには、多くの経営課題があることをご理解くださり、痛感されたことと思います。
景気がこのまま続くような錯覚があり、安穏とした雰囲気が漂っていますが、その下で、実は戦後よりも巨大な大変革や大激動の厳しい時代がうねり始めているのです。私は今後、郊外型のショッピングセンターに、全国の栄華を誇った商店街がほとんど破れていったように、中小企業受難の時代がくるものと実感し、それをどう導いていくべきか深刻に苦悩している状態です。もちろん、答えはありますが、経営研究会全体にどこまで浸透するか懸念を感じています。小異を捨て、大同団結しなければ、中小企業全体が時代の波に押し流されていくと思うのです。」
上記に述べた以上のことが現在起こっており、かつ更なる第二波・第三波の悪条件が生じてくることを断言しておきます。地域・業種・業態も様々ですからこれらのことをどのように受けとめるかは、各地経営研究会にてご判断してくだされば良いかと思いますが、このような状況の中、今後は、更に組織を代表するリーダの責任感や、哲学や、リーダーシップが問われる時だと思います。各地会長は単なる議事進行や例会の運営だけではなく、この厳しい時代にリーダーシップを発揮して、会員さんを守るのだという気概を持って頂きたいと切望します。
特に、各地役員の皆様方には、厳しい会運営になることを、ご認識して頂き、「井の中の蛙」になってしまわないようにお願いします。私はある団体に所属して組織を学びました。その団体は素晴らしいところであり、私の人生を大きく変えた最大の恩人ですが、小さい人間ほど「群れ」を作りがちで、小異にこだわることを痛感した経験があります。今、経営研究会にも、この傾向を感じることがしばしばあります。
各地経営研究会の皆様には「公式教材」のご活用に対しお礼を申し上げます。また公式教材活用委員会の大島担当副会長や真鍋委員長や山本副委員長のご努力のお陰で、公式教材活用委員会が予想した以上に活性化しています。少しずつ「公式教材」の活用で、例会の出席率や、会員拡大や、地域でのイメージアップにつながるとの報告を頂いています。「ありがとう経営・増益経営の推進」は、現場の人たちの経営感覚を磨き、もっと顧客のニーズに敏感にならなければ実現できない経営モデルです。中小企業はあくまで差別化や独自化戦略でいくべきであり、今の時代こそ「逆流を泳ぐべき」です。
更に、組織活性化委員会と公式教材活用委員会のコラボレーションで、「ありがとう経営・増益経営の推進」を全国に展開していく計画です。 会員同士の、設問に基づいた「ディスカッション例会」は、最高の活性化になると確信しています。
特に、景気の大幅な後退で、企業経営の存続が難しくなっているとき、一人で悩むよりも、経営相談特別委員会を活用されたり、「月刊・理念と経営」を一つの道具として、最大活用して大きなヒントにしていく方が賢明だと思います。再度、経営研究会の有り方、設立当時の設立の精神を鑑み、更なる飛躍に向けて頑張りましょう。
方針
1、 社内の潜在能力を引き出そう
2、 成功企業の事例から経営の本質を学びとろう
3、 社長力・管理力・現場力の三位一体の促進
4、 「月刊・理念と経営」を経営研究会のイメージ向上につなげよう
5、 会員拡大と組織の活性化を促進しよう
具体策
1、 レクチャラーの増強と、会員拡大や各地経営研究会の支援
2、 経営相談委員会の効果的な仕組みづくり
3、 公式教材活用委員会の増強と活性化委員会のコラボレーションによる、
各地例会の出席率の向上と活性化の促進
4、 「ありがとう経営・増益経営」の講義 (3月理事会にて)
5、 特別研修の開催 (会長方針に沿って特別研修委員会にて)
6、 本部理事会の充実(2009年は更に充実させていきます)
方針1)社内の潜在能力を引き出そう
うまくいっている会社の特徴は、社内の潜在能力を上手に引き出しているということです。沖縄での全国大会で、「コア・コンピタンス経営」のパネラーの皆さん方や本部レクチャラーの方々や、たくさんの企業事例が示してくれています。働く社員さんが生き生きと、かつ自由に天真爛漫に活躍している会社ほど業績アップをしています。景気不景気に関係なく、自社の最大の経営資源である「幹部・社員さん」の潜在能力を活用できずして、これからの「知価社会」を生き残ることは出来ません。
方針2)成功企業の事例から経営の本質を学びとろう
6時間セミナーでも述べていますが、中小企業の経営の中には、非常に嫉妬心の強い方々が稀におられます。素晴らしい経営から学ぼうとせず、逆にどうでも良いことを批判するのです。もちろん、お金が儲かればそれでいいというものではありません。ビジョン、理念、ビジネスモデル、製品、人財など、素晴らしい会社から学ぶ謙虚さが求められます。
身近には「月刊・理念と経営」の企業事例にもでてきますが、逆境をどう乗り越えられたかなど、たくさんの経営者が我々日創研・経営研究会におられます。学び終わった人は過去の世界でしか通用しません。陳腐化したものでビジネスを行なっていますが、これから学ぶ姿勢をもった人にしか未来はないのです。
方針3)社長力・管理力・現場力の三位一体の促進
この方針は2008年度方針にも掲げましたが、「ありがとう経営・増益経営を推進」するためには、社長力・管理力・現場力の三位一体がなされていなければならないのです。特に、経営研究会メンバーの人間力や、考える力や、仕事力や感謝力が大きなキーワードです。「ありがとう経営・増益経営」を推進するべく、たくさんの「こころに残るありがとう体験」を募集しましたが、応募した方々は、その効用を知っているはずです。
各地会長や本部役員の皆様に一次選考をお願いしましたが、快くお引き受けくださった方々にお礼を申し述べます。第二弾として、「ありがとう卓越経営大賞」を設けましたが、明るい話題の少ない今こそ、幹部や社員さんを鼓舞する方法として企画しました。経営研究会とか日本創造教育研究所とかではなく、一人の人間として、現場でご苦労される無名の方々に光りをあて、希望溢れる職場づくりに貢献していきたいと思います。
方針4)「公式教材」を経営研究会のイメージ向上につなげよう
経営研究会は、日本創造教育研究所の経営理念でもある、「共に学び共に栄える」という理念を掲げています。文章もそのままであり、学習する組織をつくろうという意図を表現しているものです。つまり、会員が真剣に学ぶ姿勢を示した組織にしか、良い会員は集まりません。魅力ある経営研究会にするためにも、さらに公式教材を経営研究会のイメージ向上に活用するべきです。
どんな会社にしたいのか?
そのために何を学ぶのか?
何を改善するのか?
何に集中するのか?
を全員が共有する組織にしていくのは、創設メンバーの責務です。
方針5)会員拡大と組織の活性化を促進しよう
会員拡大と組織の活性化は、相反する点もあります。会員さんが多いから組織が活性化しているかというと、例会出席の悪い経営研究会がたくさんあります。活性化にほど遠いものです。又、例会の出席率が良いからといっても、会員が拡大されていなければ、これも組織が活性化としているともいえません。この方針は長年掲げてきたものです。レクチャラーをいくら派遣しても、講演会や、6時間セミナーを開催しても、会員が積極的に学ぶ姿勢や真摯な経営姿勢を示さなくては、会員拡大も組織の活性化も無理ではないかと思います。
まさに企業経営と同じ法則が、経営研究会にも働いているのです。志も高く、適正な利益もあげているという両輪が大事だと思います。志だけで適正利益が出ていなければ、その企業には未来はないのです。中小企業受難の時代です。
「ありがとう経営・増益経営の推進」を実行して、地域に尊敬される企業にしていきましょう。
